アメリカ人の「交渉」文化


あ〜更新せねばっ、書きたいことは山ほどあるのに〜〜っと思いつつもアップできずに居て、
相変わらず下書き機能は、下書きを保存してはくれず・・・
と思ったらもう前回のアップから既に1ヶ月が経過してました(汗)


近況は・・・と申しますと、加速度を増して忙しくなった仕事に加え、
夏バテ気味もあったりなんぞして、一日が、一週間があっという間に過ぎていきます。
ちょっと寝たらもう朝、疲れが取れにくいし、
例のクエン酸シェイクもちょっとサボってたからな〜と反省。
食べるの大好きな私が、食欲下降気味とあって、お料理する気力も減退気味。
これはいかーんと、作って見るものの、
食事している最中に、食べるのが疲れるって久々の感覚かも。


ヨガもちまちま実行中。体の凝りは少しほぐれてきたかな・・・と感じるけれど、
身体は「まだまだ足りーん!」と言ってる気がします。


実は、仕事がもう残業無しでは追いつかないところまで来てしまって、現在上司と交渉中。
前から残業はしていたんですが、それにまた上乗せしてかなり大量の追加の仕事が入ってしまい、
量的に見て、これを1日8時間で終わらせることが出来るのは、
スーパーマンでも無理ってところまで来てしまいました。
人間時にはお断りも必要よ〜と思って、業務フローの簡素化などを提案したり、
今、他部署に渡っての仕事となっているので、各部署に状況を伝えて調整して貰ったりもしたんですが、
やっぱり、これを今貰ってるお給料の範囲内じゃこなせない!という状況です。
私の能力うんぬんの話ではなく、物理的に無理という状況なのでこれは何とか理解して貰わないと!
ということで、交渉してたりするわけです。
無いお財布は振れないのよっならぬ、「1日を24時間以上には増やせないのよっ」という状況です。


実際、考え出すと深みに嵌りますが、相方に言われて痛いな〜と思ったのは、
年収ベースで仕事をしていると、当然、規定時間より多く仕事をすると、
私の時給はどんどん低くなるわけです。
今の私は多分、このまま残業を続けるとPA最低賃金ラインを確実に割る勢いなので、
そうなると、ウォルマートの店員と同じ時給で働くことになってしまいます。
これはかなり凹みました。


Exemptと呼ばれる年収ベースの雇用契約は、週40時間分しか払ってもらえません。
Non Exemptと呼ばれる雇用形態は、一般的に時給や出来高契約となります。
(でも一応保険や有休なども考慮されるので、保障はNonExemptよりは厚いとは言えますが、日本との比ではありません。)
つまり残業代ゼロ(というか、残業代込みと考えるべきか?)
なので、就職時や契約更改時(お、プロスポーツ選手みたいだな(笑))の交渉の時は、
自分の仕事量を測り、フェアな賃金契約に出来るかというのは、本人の交渉力次第というのが多分にあります。
ちなみに、日本のように福利厚生や住宅手当・通勤手当、ボーナスなどは一切払われないのが一般社員レベルでは当然とされているので、
それらも全て考慮して自分の年棒について考えなければなりません。


逆に言うと、
「自分は一日8時間分しか払って貰っていない」と割り切って、
どんなに忙しくとも、8時間ぴったりに仕事を止めて帰る人も少なくありません。


私の場合、どうにもこのシステムが最初ピンと来なくて、
(それと、やっぱりキャリア再スタートということもあって、糸口が欲しかったこともあり)
一体自分という人間の1時間に対し、どのくらいのお値段をつけるべきものなのか?
というのに、実はかなり悩みまして、多少自分を過小評価してしまっていた部分があったと思います。
私のそれまでの就業経験から行くと、
私の仕事を誰かが評価してくれて、ある程度納得できるお給料を頂いてればOKという、
あまりに野心の無い仕事っぷりだったと思いますし、
「きちんと仕事をしていれば、見ている人はきちんと見てくれる」という、
非常に相手まかせな姿勢だったなと今になって思います。
会社側も、住居・通勤・時間外手当、ボーナス、きちんと払ってくれてましたから、
不満と言えば、「有休どころか、公休消化も危うい」という忙しさでしたが、
それなりにフェアに仕事させてもらっていたと思います。


しかし、実際会社というのは(特に私が今働く会社は)「安けりゃ安いにこしたことは無い」と思っているわけで、
私のような一般社員の一般公募のポジションの場合、会社側からの年収の提示というのはしないので、
応募者が、「大体このくらい欲しい」と言わなくてはならない訳です。


多分、私はこの辺があまり現実的じゃなかったのと、リサーチしたつもりでも、
一体自分をどのレベルに置けばいいのかが、正直あんまり判ってなかった(アホ)。
他業界での就職だったのと、正直一体自分がいくら欲しいのか(そりゃ沢山頂けるに越したことはないけれど)
普通に暮していけるくらいの予算の目処は立てられても、
この生活からワンランクアップするとか、高みを狙うようなハングリー精神は実はあんまりなかったように思えるし、
私の中で、一体いくらって言えばいいのか、本当に判らなかったんですね・・・。


相方に聞いても、彼は全く別の分野の人間で、
もちろんそのお給料の形態もレートの換算もまるで違うので、お話にならず、
他の人に聞いても、「自分次第」という結構曖昧な回答しか貰えなかったり、
大学のアドバイザーにしても、ストレートな答えが貰えなかった。
つまり、こういうことは全て自分次第で、交渉が全てなんだなぁと、30代半ばにしてまた学ぶ、
おぼこい私なのでした。
そして現在、新たに追加された業務について交渉中です。
納得できる結果が出るといいな〜と思っています。


そして、先日、来月は相方の家族と一緒にバケーションを取る予定になっていて、
その間のAイチさんと相方の飼っている魚のシャカ君の世話を、
近所の小学生の女の子にお願いすることにして、
お父さんと二人で我が家に立ち寄ってくれたのですが、その時、
「一日一回、うちに寄って貰って、餌とお水を足してもらって、猫トイレのお掃除をお願いします。」
と話すと、
お父さんが女の子にこそっと
「ほら、それじゃ、お給料の相談、するんだろ?」と耳打ちをして、
「それでは、9月ですと学校も始まってるし、一日一回ということなので・・・・・一日5ドルってことでどうでしょう?」
と、私と相方に、「バイト代の交渉」を始めたのです。
可愛らしい〜っと思いつつ、
「あぁ、アメリカ人ってこうやって小さい時から「交渉」について学んでいるんだな〜」
と思ったりもしました。
交渉は成立して、お向かいのライリーちゃん(仮名)は、我が家のペットシッターとして働いて貰うことになりました。


そしてそんな彼女から、私もまたアメリカの文化を学ばせてもらっている今日この頃です。