アメリカ5年目で思う英語

電話でひぃひぃ言うようなレベルのアメリカ5年目の私ですが、
そんな私が過ごす異国での生活の中で、
たまに「これかも!」と思う英語のポイントを発見する事があります。
私の日常は、そういう小さな発見の積み重ねだったりします。


1.英語は抑揚とリズムが大事

私もとかくそうなりがちで、「はぁ?」と聞き返される時というのは、
大抵、脳内翻訳に集中しすぎて抑揚が無い話し方になってる時というのが、
ある時判りました。
アメリカ英語は特に抑揚がはっきりしてますが、注意して聞いていると、
米語に比べて単調に聞こえるイギリス英語でも、ポイントポイントではきちんと抑揚を付けてるのが判るようになりました。
例えば、留守電のグリーティングを例に取って、その抑揚を「文字の大きさ」で表現してみようと思います。
(おぉ〜チャレンジだ。)

Hello! You've reached at Yorky's cellphone.
I am sorry. I can not talk to you right now, but if you leave the message after the beep,
I will get back to you as soon as possible.
Thank you and have a nice day!

・・・お解り頂けたでしょうか?
(グラマーはこの際無視してください。口語ですので・・・)
よく見ると、強調したい部分は声を張るんです。
この例ですと、私の名前や、否定を表すnot、メッセージや、すぐに(soon)などです。
そして、これを意識するとリズムが付きます。
ちなみに、この抑揚を無視して、お経のように読んでみると、
「棒読み」になるんです。一語一語はっきり読もうとすると、自然と棒読みになります。


日本語は、元々抑揚が少ない言語なので、
逆に抑揚を大袈裟に付けると「外人風」になるのが判ると思います。
(例、天ぷらをtenPUra"と言ってみてください。)
欧米人が、日本語の発音に苦労するのは、逆にこの抑揚の無さに慣れていないから
→日本人が英語の発音に苦労するのは、抑揚を付けるのに慣れていないからです。


ちなみに、前置詞(in,at,on,ofなど)は、文字数も少ないですが、音も小さいです。


2.リエゾンというか、言葉の繋がり方を意識する

日本語にはそんな喋り方は無いから・・・ではないのです。日本語にもリエゾンは存在します。
「そんなこと言っちゃって〜」は、本来「そんなこと言ってしまって」の、
言ってのてのe、しのi,まのaがリエゾンして、最初のtにくっついて「ちゃ」になったようなもんです。
それが出来る日本人ならば、
英語のリエゾン(とは本来呼ばないらしいんですが、代替の言葉を知らないので今回はこのまま)も出来ます!!


例えば、a lot ofという連語。
最初の a とlot はくっつきます。そして、of の発音は日本語表記だとオブですが、
実際は、オとアの中間音なので、どちらかというとァブに(アは小さめ)に聞こえます。
全部つなげると、「ァロットァブ」に聞こえます。
もっと早口だと、「ァロッタブ」(すでにtとァが繋がっている)に聞こえます。


その際、日本人が苦手なLの発音は、これでもかというくらい大袈裟に言います。
これを、ア・ロット・オブ(しかもLを意識せず)と言うと、聞き取りづらくなります。
聞くときも、これを意識して、「おっ、今Lをかなーり強調した」「タヴ」で終わった、
程度の部分で、これは「a lot of」だなと判断してるようなもんです(笑)


3.マイブームのフレーズを、ひたすら使い倒す

注意して聞いていると、時々「おぉ、これは使える!次から私も使ってみよう!」と思えるフレーズが、
テレビや映画、人との会話の中で見つけることがあります。
そして、それをマイブームのように、事あるごとにしばらく使い続けます(笑)
例えば、アメリカのMTVのジェネレーションX用チャンネルとも言うべき、
VH1というチャンネルで、"Best Week Ever"という週末振り返り番組があるんですが、
最高級+名詞+Everで、「今までにないくらい最高(最低)な○○」という強調が出来るんです。
それを知ってからというもの、大袈裟が大好きな英語ですので、
何かあるごとに、この用法を使いまくってました。
面白い映画があれば、「This is the funniest movie EVER!」
嫌な事があると、「That was the worst thing happened in my life EVER!」
(もちろん、1で説明したように、強調はしっかり最上級の部分とEVERに置きます。)


・・・・・結構使えます。そして言ってるうちに口に馴染んできます。


その他に、義妹が言ってて「頂いた」のが Not that I am aware of というフレーズ。
これは、私が気づいた限りではないね〜という言い回しなんですが、
ストレート直球と思われる英語にも、結構婉曲表現が存在するんです。
これは、まさに「無い」と断言せず、「私が気づいた限りでは」という限定をつけてるんです。
「こいつは曖昧好きな日本人向けだわ〜」と気づいて以来、たまに使うようにしています。


若い頃は、よく歌の歌詞をまるまる覚えて一緒に歌いまくって、フレーズを覚えてました。
80年代アメリカのポップやロックあたりは、
単語がはっきりしていて初心者の私の練習に最適でした。
その際、英語を追わずに聞こえてる通りに歌うようにするのが大事。
歌だと自然と小さい音を小さい単語に当ててたり、逆に強調部分に強い音を当てているので、
抑揚が付けやすく、フレーズのリズムが取りやすいんです。


例えば、初期のマドンナやホイットニー・ヒューストンボン・ジョヴィなどの曲は、
単語がはっきりしているので練習に最適です。
マドンナの「Crazy for you」は、抑揚を覚えるにも、沢山の文型を覚えるのにも重宝する曲。

歌詞はこちら


4.中学英語の文法が実はよく使われていると気づく

3で使ったマドンナの曲を引き続き例に出しますが、
よく見ると、中学英語のグラマーが満載なんです。

サビの「Because I am crazy for you....Touch me once and you'll know it's true
I have never wanted anyone like this. It is all brand new. You'll feel it in my kisses....I'm crazy for you....」


Because I am crazy for you
何故なら構文。Because の後は主語+動詞。 Because ofなら名詞。


Touch me once and you'll know it's true
命令文+and〜〜 は、「○○しなさい。そうすれば、〜〜。」


I have never wanted anyone like this.
ご存知、現在完了形+neverで 今まで〜〜だったことは無い(経験)

その他にも
You'll feel it in my kissesなんかも使いやすい構文です。SVOですね。 You'll see it!! (いずれ判るよ〜)とか。


習いませんでしたか?こういう構文。
歌の中なんかに見つけちゃうと、いきなり「おぉ〜この為に習ったんだ〜」
という感動があったりします。


5.関係代名詞は便利

義妹から頂いたNot that I know ofのthatは関係代名詞のthatなんですが、これはかなーり使えるんですよ。
元々日本語は、結論が後=述語が最後=説明を結論前に語る言語なんですね。
英語は、結論が先に来るのでそのパターンに慣れるのが結構大変だったりします。

関係代名詞は、その日本語にありがちな説明を挿入してくれる素敵な役割を果たしてくれるんです。
そして、アメリカ人もよく使っている!!
ポイントは、英語は結論が先。


例えば「向こうに立ってる人を知ってるんだ〜。一緒に働いてるの」
重要なのは、「私はあの人を知っている」+「向こうに立っている」という修飾なので、

I know the guy (who is) standing over there. He works with me in the same office.


最近のテレビのリアリティーショーでも、とある女性が
「彼が気がついてない一面をお見せするわ!」と息巻いていたんですが
I will show him that he may not know about me yet.
これも、見せてやるっ!という自分の行動の結論が先。説明は後です。


英語脳にするには、このパターンを身につけるとコミュニケーションがしやすくなります。



・・・・・とまぁ今思いついた限りでは、こういうことを日々発見して暮らしています。
私の場合、「ほぉ〜」という驚きや、今まで自分がしてきたことと、
実はなんら変わらないんだなあという気づきが、英語への気後れを無くしてくれる気がします。


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