猛暑の京都

暑いとは聞いていたけれど、私ですら真夏の京都は初めて。
新幹線を乗り継いで、約4時間半後に京都に到着。
実は、今回の旅で気がついたのだが、
私は新幹線の旅は楽チンだと思っていた。
乗ってしまえば、目的地まで眠ってたって連れて行ってくれるし、
飛行機よりもスペースも広い。
運転する必要も無い。
本だって読めるし、ビールだってお姉さんが売りに来てくれる。
ところが、である。
どうも相方の父は非常に居心地が悪そうなのである。
日頃は、ほとんどどこでも車だし、国内の移動で飛行機に乗っても、
せいぜい2〜3時間が関の山だったのだから、
こういう公共の交通機関に乗るのに慣れて無いと言えば慣れて居ない。
じっとしているって思えばそうかもしれないけれど、
車内を歩き回る事だって、やろうと思えば出来るだろうし・・・。
相方にも聞いてみたが、息子の彼ですら驚いていると言う。
後から判明するのだが、どうやらこのイライラは、
乗り物に乗っていることよりも、
「自分でコントロールできない状況」が辛いということらしい。
というのも、自分の国では自分の好き勝手に、
自分のペースで物事やっている人で、
いわば自分がリーダー、自分がボスという生活をしているので、
人に就いて歩く事が苦手なのである。
がしかし、今回こんな異国の土地に来てしまったら、
私と言う息子の嫁に頼らざるを得ないし、
まな板の上の鯉のような気持ちだったんだと思う。
いや、大人なんだからやりたい事があると言ってくれれば、
勝手にやってもらっても良かったのだが、
やはり言葉も通じないこんな外国では、そうすることも出来ないのが、
多分一番のジレンマだったのかも。


そんな感じで新幹線を降りると、37度を越える猛暑の京都。
妹と合流して、駅で荷物を預けて取り合えず「東寺」へ。
私は前回このお寺を見逃していたのでラッキーと、うきうき。
五重塔、初めて本物を見たけれど、やっぱり素敵。
完璧なフォルムに完璧なバックグラウンド。
美しい〜。「ビバ日本」と感激する私。


その後、とりあえず、妹の会社の保養所に向かった。
保養所とは言いながらそこはとっても立派なマンションの一室で、
とある有名なお寺の目の前という絶好のロケーション。
その夜は保養所でゆっくり過ごす事にした。


翌日も、相変わらずの暑さだったが、
京都に来たのに「サムライを見ずには帰れない」というので、
平安神宮を見た後に太秦映画村へ(笑)
太秦では、若者ご希望の「忍者」や「サムライ」が駆け抜けたであろう町並みのセットを見つつ、
日本のお化け屋敷を体験。
これはかなりクラッシックで、でもかなり怖かった。
最初のガイダンスで「途中で出会ったお化けたちにパンチやキックを浴びせないように」
という注意があったのが面白かった。
結局、ここで時間を費やしてしまい金閣寺には行けず、
そのまま祇園へ行き「芸者さんに会えるかもしれないツアー」となった。
結局舞妓さんには会えなかったものの、置屋さんやお茶屋さんが並ぶ町並みを見て、
その後、市場に寄ってみたりしながら、保養所に戻った。
若者グループは、その後河原町方面へ出てお好み焼きを食べに行き、
夜の先斗町を歩いたりして、京都の夜を楽しんだ。
あまり京都慣れしていない私のために、妹が付き合ってくれたので、
本当に助かった。私一人だったらば、もっとややこしいことになっていたに違いない。
妹が携帯でお好み焼きやのクーポンをゲットしていて、
お店に入って最初の注文の際、携帯の画面を見せていたのを見て、
アメリカ人はかなり驚いていた。
「・・・日本人って本当に何でも携帯で出来るんだな・・(しみじみ)」
ということで、何と京都二泊三日で「お寺一つ、神社一つ+太秦」。
日本人にしてみると、ちょっともったいない気もするが、
でも、アメリカ人一行は自分達なりの京都を楽しんだようなので良しとしよう。