たまに欲する甘い物とちょっとした思い出話

ストレスのせいなのか、太る前兆なのか・・・・、
時々無性に甘い物が食べたくなる事があります。
ダークチョコレートひとかけで満足する場合もあるし、
学校がある時は、「ターンオーバー」というクロワッサン生地で、
リンゴやチョコレートをくるんで焼いたお菓子が、
週1回くらい食べたくなってました。


毎日食べなくちゃ気が済まないほどでは無いので、
たまになんですが、
「ふわふわして、ちょっと甘い物」(激甘は頭が痛くなるので駄目)
に心惹かれることが・・・。
相方は、アイスクリーム以外はほとんど甘い物は食べない、
典型的な「酒飲み」志向で、しょっぱい物が大好きなので、
(これはこれで結構心配)
我が家には、甘いお菓子の在庫がほとんどありません。
私がたまに食べたい時にちょこっと買ってくる程度。


今日は相方が泊りがけの出張で、家に居なかったので、
家の事をちまちま片付けつつ、のんびりリビングで本を読んでいたのですが、
ふと「あぁ、何か甘い物食べたい」
と、夕食に作ったスパゲッティナポリタンを平らげた後に、
思ってしまった私。
・・・デブになるからやめとこ〜と思って、
抹茶ミルクのキャンディを一つ食べてみたけれど、
「これじゃない・・・柔らかくて甘い物が食べたいな〜」
と呟く私・・・。
でも、今日は家に居ると決めてスッピンだし
(普段、相方が居る時は一応メイクしている。アポ無し来客も多いので気は抜けない)
「ふわふわ甘い物」だけを求めて出かけるのもな〜と、
思ったその時、ふと、日本の母が昔よく作ってくれた
パウンドケーキが食べたいな〜と思ったので、
久しぶりに、作ってみることに・・・・。
幸い材料も全部家にあったので、レーズンをラム酒に漬けて、
作業を開始・・・。
我が家のキッチンのオーブンは壊れているので、
別に大きなオーブンを地下に置いているのですが、
それは、暗いし、よっぽどじゃないと使いたくない。
ということで、キッチンにあるコンベクション・オーブン・トースターの、
ベイク機能で作ってみることに。


一応、手順どおりに仕込み、トースターに入れて45分。
・・・・あんまり膨らまなかったけれど、
でも味は、母が作った物にかなり似ていました。
(まぁ、パウンドケーキって、本当に材料混ぜるだけなんですが)


ということで、私の「ふわふわで甘い物」欲求は、
一応手作りで満たしてみたわけですが、
ふと、「母はそういえばよく手作りのお菓子を作ってくれたな〜。」
などと小さい頃を思い出して、ノスタルジックな気持ちになりました。
当時の私は、市販のお菓子が食べてみたくてしょうがなかったのですが、
今思えば、贅沢でした。
母の手作りのパウンドケーキにマドレーヌ、キャロットケーキ、クッキーなど。
当時、3人の子持ちで大変だったと思うのですが、
母なりのこだわりもあったのかなぁと思います。
添加物も無しだし、砂糖の量も調整できたでしょうし、
すごく手間かけて育ててくれたんだなぁと思います。


母のケーキの話では一つ思い出があります。
私の母方の祖母はもう95歳で台所に立つことはありませんが、
お料理上手で、祖父母宅に行くといつも沢山のご馳走を用意してくれました。
お正月のデザートに、ぱりぱりの飴につつまれた大学芋が用意されたり、
ケーキを焼くと、いつもケーキ屋さんのスポンジよりもきれいに膨らんでいて、
デコレーションはちょっと昔っぽく、生クリームと缶詰フルーツでしたが、
いつも祖母にその秘訣を聞き出そうとしたものです。


そんな祖母の下で育った母に、
小学校の頃の宿題で「母の小さい頃のおやつ」について聞いてくるという課題がありました。
多分、今と昔の比較をさせる目的だったようなのですが、
母の答えは、「そうね〜、マドレーヌとかパウンドケーキとか。」
私が予想していた答えは「駄菓子」とか「干し芋」とか、
いわゆる日本の昔のお菓子だったりしたのですが、
この答えにはかなり驚いたのを覚えています。
決して、母の実家が裕福だったのではなく、
うちの祖母が戦時中から、洋風な物が好きだったので、
そういう物を作って子供に食べさせていて、
手作りの洋服を作って着せていたそうです。
満州から引き上げてきた後も、母はそういう手作りのハイカラおやつを食べて、
祖母や叔母が作った手作りの洋服を着て育ったということらしいです。
(母は戦後生まれ)
そして、母も自分の子供には手作りおやつを食べさせてくれたわけです。
何か、世代を超えて受け継がれる物を感じます。


母は、子供が大きくなった今は、もうお菓子作りはあまりしてないみたいですが、
たまに、私は今でも母が作ったお菓子が懐かしくなることがあります。
それと同時に、今自分がこうして台所に立って作ってみたりすると、
当時、こうして手間隙かけて私や弟妹を育ててくれたんだなぁということを、
しみじみしたりします。


「柔らかくて甘い物」欲求から、ついついノスタルジックに浸ってしまいました。
そしてまた長文・・・。
簡潔明瞭な女への道はまだまだ遠いです。