こんなことやってるんです

いつもこの日記には、食べる事と相方や友達と遊んだ事やらばかり書いて、
肝心の学校生活は「忙しい!」の一言で終わらせている私なのだが、
よく聞かれるのは、「で、一体何アメリカでやってるの?」
ということである。
何度も書いているが、私は日本に居た頃は、
「少々ワーカホリック気味のホテル勤務」だった。
仕事は楽しかったし、会社の次世代を担う人材の教育システムについても、
興味が沸いたのもあり、
アメリカに来て大学に入る事を決めた時に、
専攻はマネジメントにしようと決めていた。


コミカレは4年制の州立大への編入への足がかりだったこともあったのと、
ビジネス全体の概観を知りたかったこともあって、
経営学で卒業して、今の学校にマネジメント専攻で、
現在シニア(4年)に在籍している。

今の学校に編入して、
最初にビジネス専攻の導入クラスを受けなくてはならなかったのであるが、
そこで出会ったのが、
SCM(Supply Chain Management--供給チェーンマネジメント)というクラス。
宿題山盛りで大変なコースだったけれど、
不思議とそんなに苦にならず、
むしろ今まで何となく「こんな感じ?」と思っていたことが、
論証されて、目の前が開けたような気がした。
マネジメントは分野が広くて、よく言えばつぶしが利きそうだけれど、
一方で、売り込み方にも注意が必要だし、
コンサルタント会社にでも就職しない限り、
一足飛びに、その会社のマネジメントに潜り込めるわけでもない。
何か、もう一つ突っ込んだ形で勉強した方が、
専門性も高まるんだろうな、と思い始めていたところだったので、
一念発起で、自分の専攻をSCMに絞る事にした。


SCMとはどんな事を勉強するのかというと、
主に物流における業務効率とコスト管理をする為に、
経営予測や業務スケジュールの立て方、
在庫管理と発注のバランス、タイミングの決め方、
運搬メソッドなどについてである。
例えば、ビールは夏には需要が伸び、冬は下降する。
これには季節的な要素が盛り込まれるわけで、
当然その夏の大きな需要アップを見込んで生産量も増加する。
がしかし、その繁忙期に向けて臨時雇用を増やす方がいいのか、
それとも、通常勤務の職員を増やすことで業務効率を上げるべきなのか?
倉庫の在庫はどのくらいが適当なのか?
自社生産と外注、どちらがお得なのか?
材料の発注は、A社とB社どちらがよりお得なのか?
・・・そういうことを考える学問なのである。


難しそうに聞こえるかもしれないが、要はどこの会社でも、
大企業だろうと小さな商店でも、レストランのようなサービス業であっても、
こういうことは日々考えてお商売をしているのである。
実はとっても身近なことを考える学問だったりもするのである。
昔のように「在庫が沢山あれば、いつでもお客様のニーズにお答え出来る」
という方法では、今の時代は生き残れなくなっているのである。
材料には賞味期限が、流行の流れも早いし、
何より、在庫を管理するスペースにもお金がかかる。
いかに賢く業務効率をアップして、
低コストで収入を挙げるかがとっても重要なのである。


・・・お金の管理もお部屋の片付けも苦手な私が、
そんなこと勉強出来るのか?
備えあれば憂いなしは、私のモットーだったのではないのか?
(コスメジプシーだった頃の私のコスメコレクションは、
「顔は一つだが、一年は365日ある。」がモットー(笑))


私をよく知る人は、多分、これを読んだら、
お腹を抱えてしまうのかもしれないが、
私は到って正気なのだが・・・。
(でも今自分で書いていて、ちょっと笑った。)
それで今のところ、「在庫・発注管理と業務予測」のクラスを取っているのだが、
ややこしい数式と格闘しているところである。
(見た目はややこしいが、実は代入すればいいだけなんだけど)
興味のある方はこちらをどうぞ。(頭痛するかもしれないけれど)


今やってるEOQ(経済発注量)モデル
EOQモデル
信州大学の先生の在庫シミュレーションについてのレポート


・・・ということで、私が一体アメリカくんだりで何を勉強してるのか?
についての謎について解明してみました(笑)