相方の頑なな心

Aイチ眠すぎ・・・顔ちょっと変(笑)


一応、結婚するらしいなんて話を書いてから早一ヶ月以上過ぎ、
お互い忙しいのもあって、あんまりその話に触れる機会も無かったのではあるが、
ある日、相方に、
「結婚ってさ〜、私も日本に居る頃は、
お互いがしっかりしてれば、
書類上のことは二の次なんて思ってたけれど(実際そう思ってた)
、いざ結婚するとなって、色々考えちゃったよ〜。」
と切り出してみた。


相方は、宗教上の結婚という誓約であるとか、
行政上の手続きであるとか、
しきたり上の、「結婚指輪交換」やら「レセプション」やら、
そういう事にまるっきり興味が無く、
むしろ毛嫌いしているタイプの男である。
(色々ネットで調べると、
アート系のタイプにこの手の人が多いようです・・・。)
まして、すごく宗教色の強い保守的な地域で育ったがゆえに、
思春期を境に、キリスト教に大きな疑問を持って成長した為、
むしろ物凄い「嫌悪」を催していると言っても過言ではない。


私も、まったくもって宗教とは無縁というか、
大らかな環境で育ってきたので、
(例え、お寺にお墓参りに行っても習慣のようなものだし、
神社に神頼みには行くし、カソリック系の幼稚園卒だし・・・・
ま、典型的な日本人です、はい。)
本人達さえしっかりしてれば、
別に神様に誓約する必要もなかろうとも思うし。
(儀式や儀礼的なことは、嫌いじゃないけれど)
相方は、そういう私のバックグラウンドはすごく好きらしい。


でも、彼の頑なさは時に、
痛々しいほどのこだわりを見せることがある。
トラディショナルな儀式はやりたくない!
というのが、
「いや、何もそこまで徹底しなくても」というくらいの時がある。


で、そんな相方が、私と結婚する気になったというのだから、
これは驚愕の出来事なのである。


ある日、私が「結婚ってさ〜、別に宗教とかなんとか関係なく、
あなたの家族が私の家族になって、
私の家族があなたの家族になるってことよねぇ。
すごいことだな〜。」
などと、話していた翌日に、
「これだったら結婚式、やってもいい。」
と言って見せられたのが、これ。

http://www.alittlewhitechapel.com/tunnel_packages.html


何と、世界で唯一、「ラスベガスでドライブスルー挙式」である(笑)
前に、トラベルチャンネルで見たことがあったのだが、
最初の私の心の声、「え?まじで?」

しかも、ハーレーをわざわざレンタルして・・・オープンカーではなく、
イカーウェディングである!
相方は、4歳からハーレー乗りの父直伝の、
バリバリのバイク野郎なので、判る気もする。
キューバ挙式よりはいいかなぁと思うけれど。
こうなると、ドレスは当然無理なので、
イカーブライドらしく、
白のレザージャケットでも探してやろうかと、
今から検討中。


ということで、11月18日に、
ラスベガスで挙式することに相成りましたので、
ご報告致します。


私は、普段はいい加減だし、
小栗佐緒里調に言うと、「軽くアホ」なのだが、
結婚というのは別に形式にこだわる必要も無いし、
宗教に準ずる必要も無いとは思うが、
人として、一人でここまで育った訳ではないので、
家族に対しては感謝して、そして巣立たせて頂くという気持ちは物凄く強い。
今まで必要以上に心配も迷惑もかけたので、
本当ならば、三つ指ついてありがとうと
巣立ちの挨拶をさせて欲しいくらいの気持ちである。
相方はというと、自分の家族に対しては、
「事後報告でいい」と言う。
「そうか?そうじゃないだろう?」
私がもし親だったら、やっぱり結婚する前に、一言でいいから、
知らせて欲しいよなぁって思うから、
ちゃんと話そうと言ってみたが、
相方は遂に「うん」とは言ってくれなかった。
元々、彼の家族の事は、彼に任せるつもりなので、
それ以上、私も強くは言わなかったが、
実は、相方に内緒でこっそり、彼の妹にだけは、
「サプライズにするつもりらしいから、絶対知らない振りしてくれ。」
とお願いして、報告した。
私の気が治まらなかったのである。
本当ならば、両家の家族に「よかったね!」と祝福されて、
結婚したいな〜と思ったからである。(同席はせずとも)
妹も、すごく私を好きでいてくれるし、性格的に、
「何で言ってくれなかったの!!」と言うタイプでもあるので、
今後の為にという意味もあったりして。


日本は戸籍制度があるし、
結婚とは、自分が親の戸籍から抜けることをも意味するので、
多分、アメリカ人の相方とは、
少し違うニュアンスを持つのかもしれない。
こういうところにも育った環境や文化の差というのが表れるんだなぁと思う。


三つ指ついて・・・の挨拶は、多分、来年日本に帰った時に、
改めて、親の目の前ですることにして・・・・。
その時、まぁ記念写真でも撮れればいいかなぁと、思ったり。


相方も完璧なフリーランスになって、まだ日が浅く、
毎日多忙に過ごしているのに、時間を作ってくれて、
ベガスまで連れて行ってくれるので、
思い切りリラックスして、楽しく過ごして来ようと思っている。
その辺に、相方の不器用な優しさを感じたりもするので、
こもごもな「ごうじょっぱり」な部分は、
この際、チャラにしてあげてもいいかな、
と思ったりもして。
(相方は、今まで「アメリカの九州男児」と呼ばれていたが、
今じゃ、「アメリカの高倉健」の不器用さを併せ持つ男になってしまった・・・。
一体どんなアメリカ人なんだ?)