アメリカの頑固親父の店を体験

その後、フィラデルフィアチーズステーキの発祥の店と言われる、
「Pat's」へ行き、行列に並んでチーズステーキをテイクアウト。
この店は、独自の注文方法がある。
アメリカで有名なシッコム「サインフェルド」のエピソードに、
「スープナチ」という話があるのだが、
そのスープ屋を髣髴させる厳しさである。
日本で言うなら、「頑固親父の居るラーメン屋」の、
「うちのラーメン食べるのにおしゃべりは要らない」とか、そんな感じ。


このオーダーの仕方の説明が、
スタンドの壁に貼ってあるのだが、
決まったことしか言っちゃいけないことになっている。
最初の窓口では、
チーズステーキサンドイッチのみのオーダーしか受けない。
「With or Without」はオニオンを入れるか入れないか
「Kind of Cheeze」は、チーズの種類。
お金を素早く出す。
・・・それだけである。
サイドオーダーを頼むには、隣の窓口で別オーダーしなくてはならないのである。


サインフェルド」では、ジョージが、
パンが付いてないことをキャッシャーで告げようとしたら、
余計なことを言ったということで、
「No Soup For You!」(お前にはスープはやらん!)
と、言われて並びなおさないといけなかったし、
エレインに至っては、いつもの調子で、
スープ屋の主人に無駄口を叩いてしまい、
店を出入り禁止にされる始末である。


この店ではそこまでの極端さは無いものの、
私達の前の人は、余計なことを言ったらしく、
怒鳴られていた(笑)。


相方はジョージのように、手順を確認して、
「見ててよ〜」と言って、注文をした。
「3 With, Cheeze Wiz」
早口言葉か暗号か?という速さで注文。
ガラスの向こうでは、ごっつい兄ちゃんが汗だくになりながら、
パンにオニオンとチーズステーキをはさむ人、
紙で包む人、キャッシャーでオーダーを取る人、
ステーキを焼く人、と役割分担がされており、
あくせく働いている。


無事、チーズステーキをゲットした私達。
しかし、お腹がいっぱいだったので、
これは持ち帰って夜食べることにした。