話は半分に聞いておくべき?

我が家のルームメイトは、ご懐妊に伴い、
引っ越すことになっている。
この同居生活にピリオドが打てるとあって、
私は、小躍りして喜んでしまったのだが、
当初、「いつ出るの?」と聞いたら、
「3月中には」と自慢気に話していたのに、
もう3月は終わってしまった。
転居先の内装がまだ直している為なので、私も理由は判っているものの、
彼女はかなりバツが悪いようである。


このパターン、実は今までにも何度もあったので、
もう慣れたといえば慣れたのだが、
彼女は、要はあんまり先々のことやらを考えないで、
勢いで話すことが多いので、こういうドツボに陥ることが多い。
私の家族が来月、こちらに来るのだが、その話の際にも、
「私の母なんて、今年中に3回来る予定。結婚式と卒業式と出産の手伝いに。」
と、言っていたので、飛行機代もバカにならないだろうに、
さぞかしお金持ちなのね〜と、うちの母と話していたのだが、
結局、結婚式(簡易裁判所での式)の時は来なかったし、
来るのは、8月末の出産準備の時だけになったらしい。
結局いつも話だけはでかい、ということになる。


本人は、その時は本当にそうと信じているみたいなので、
決して嘘をついているつもりでは無いのかもしれないが、
子作り宣言の時も、保険が無い状態で一体どうするんだ?とか、
結婚式も、臨月にやるつもり、とか、
とにかく、聞いてるこっちが「まじで?」と思うような事を言い、
「でも、臨月の時ってもうかなり身体が大変なんじゃない?真夏だし。」
などと言おうものなら、物凄い顔で睨まれ、
「妊娠は病気じゃないから。」
と、一見ごもっともな発言で返され、
まだ妊娠二ヶ月くらいの段階で、つわりが無いので
「私は健康だからつわりは無い。うちの母親も無かったって言うし」
と言っていた数週間後に、つわりで部屋から一歩も出てこなかったりする。
結局は、「色々考えた結果、入籍だけして結婚式は来年に。」
と、数週間後に言い出すのである。
ちなみに、結婚式と披露宴は2回はやる予定だそうで、
カンボジア式とポーランド式でやるそうだ。


ポーランドにクリスマスに帰った時、
彼女のお父さんから土地を貰ったそうなのだが、
その土地に家を建てて、それを売ってこっちで家を建てるという
壮大な計画が持ち上がったらしい。
「大体いくらくらいで売れそうなの?」と相方が聞くと
「6000ドルくらいかな」
6000ドルって・・・・60万円くらいじゃ家は建たないだろう。
0一つ間違えたのかなとも思ったが、
国民の平均年収が丁度6000ドルくらいらしいので、
そう考えれば、なるほど、その価格帯でも有り得るのかなとも思えたり。
本人達は至って本気みたいなので、
あえて水は差さずに聞いていたが、
多分、この辺りの物件の相場を見た時に、
6000ドルでは家が建たないと知るんだろうなぁと、
最近では、放置することにしている。


私にしてみると、一度口からでた言葉は戻らないと思ってしまうので、
どうしても慎重に話す癖がついている。
まだ100%確定じゃないなら、言わないか、
「まだ確実じゃないんだけど、多分そうなると思う」
くらいのニュアンスで話してしまうだろう。
言うだけなら誰でも出来るが、それを実行できるかは別問題なわけで、
大口叩こうものなら、
「やってから言え」
と言われるのがオチだからだ。
うちの相方なんて、その最たるもので、
まだはっきりしていない状態だと、
一言も言わないなんてことが多々ある。
途中経過無しで、いきなり結論ということがあるので、
これはこれで困ったところがあるのだが、気持ちは理解できる。


これも一つのカルチャーショック。
私が思うように、他人も同じようには考えないってことなんだなぁと、
改めて思ったりするのである。


彼女はプライドが高いので、
何でも大きな事を言ってしまうのだと思う。
そういう虚勢って、痛々しいなと思うこともある。


ということで、彼女の話は、半分に聞いておくことにしている。
それが解からなかった頃は、何でも本気に受け止めて、
時にその発言に振り回されていた。
何でも大げさに話すタイプなんだな、と理解すれば、
彼女の変なリアクションなんかも、
「いちいち大げさねぇ」と、流すことも出来るようになる。
誇張された話も、いちいち真に受けずに聞くことが出来る。



ある意味、私も逞しくなってきたということかもしれない。