年中ホームシック

私の大好きな岩手山


アメリカ生活が充実しているか否かは別として、
日本は年中恋しい。
やはり自分が生まれ育った国というのは、何をするにも楽だし、
不便も少なく、出来ることの幅がぐっと広がる。
今は、学生で、土地勘も少なく、
テレビを観ても、日本の番組ほど面白かったり感動したりということも、
少ない。言葉によることもあるのだが、文化の差というのも大きい。
コメディーショーを見ていても、イマイチ乗り切れないのである。
(まぁ、自分の英語を何とかしろという話になりそうだが)
とは言え、コメディは好きである。
底抜けに「がははは」と笑えるのがいい。
アメリカのコメディーを連続で見続けていると、
笑いのツボや、ハリウッド系によくありがちな、
「もみくちゃになりながら、無理やりハッピーエンド」
というパターンに見飽きるのと、
出ている俳優がいい俳優なのに、もう出すぎってくらい出ていて、
顔を見飽きるなどということが起きたり・・・。


この前、妹から送ってもらった日本のテレビを録画したビデオを
観たら、「楽〜〜〜」である。
何も考えずに笑える。笑いのツボもすぱっとハマる。
こういう時に、コメディやジョークというのは、
文化が判って、おかしさが倍増するのね、と、
今更思ったりする。


食事にしてもそうなのだが、でもこれは、
日々の色々な情報交換や工夫などで、大分楽になった。
まぁ学校が忙しいと、食事のパターンも決まってくるというか、
調理時間が短い物が多くなってしまうのだが、
外で美味しい和食が食べられない分、自炊率が上がっているので、
日本食率も高い。
(決してたいそうな和食は作っていないのだが。相方が煮物が嫌い、スープはあまり好きじゃないというので、結局、肉系、中華系が多いのだが)
秋になると秋刀魚が食べたいとか、栗ご飯とかそういうのが無性に恋しくなることがある。
魚焼きグリルを外に持って行って焼いたら、におわないのでは?
などと、色々試行錯誤に励む日々である。


あとは、何と行っても「お風呂」。これは恋しい。
我が家の給湯はイマイチ調子が悪いのか、
シャワーは大丈夫でも、バスタブの蛇口から出るお湯は、
1分でぬるま湯になる。
一度とめて、また数分後に出すと、また1分。
冬休み中、せっかくだからと、お風呂に入るために、
やかんに湯を沸かしてバスタブに入れるのを2〜3往復したのである。
大きなオーバーフロー付きのバスタブのある家に住むのは、
私の密かな夢である。(小さい?でも私にとっては夢の家)


家族がどうしてるのかも知りたいし、そんな時、
新幹線とかで「ちょっと行ってくるわ」と言える距離は、
いいなと思う。
私の相方は、かなり自立した男ではあるが、
なんだかんだ言っても、
家族から車で1時間以上離れた場所では暮らしたことが無い。
私も地元に居る頃はそうだったから、
よく判るのだが、気持ち的にも楽なのである。


本屋も日本の本屋が恋しい。
アメリカにいるんだから、
英語で読めとおっしゃる気持ちもよく判る。
でも、私は無類の読書好きで、
日本語ではかなりの速度で読める。
なので、英語になった途端、
その速度がかなり遅くなるので、
物凄いストレスフルなのだ。
今は、学校の教科書と課題と新聞とビジネス関係の業界誌
を読んでいたら、
もうそれで一杯一杯で、
余暇に読むのは日本語が読んで、脳みそ休めたい、
という気持ちになってしまう。


ということで、日本の恋しい物を並べたててみたりしたが、
こんな私は、年中ホームシックな気持ちなのである。