防御術のクラスの「サーシャ・コーエン」

大学への編入に必要な単位の中に、体育系(PEと呼ばれる)を3単位取らなくてはならず、
Healthのクラスで一気に3単位という手もあったのだが、
私は、エクササイズも兼ねてということで、
1単位の「エアロビ」「ベーシックフィットネス」そして「セルフディフェンス
をそれぞれ取ることにした。
最初の二つは、夏に取り、これが1単位のくせに、ペーパーやら、
筆記試験やらで、授業の半分が講義だったりして、
思いのほか運動しなかった。
でも、それでも日々運動不足を嘆いていた私にしては、
たまに汗だくになって、その後の爽快感を久々に味わった感じでもあった。


今期は、残りのセルフディフェンスのクラスを受けているのだが、
これはこれで、私は結構楽しんでいる。
夕方のクラスなので、だるそうな人も何人かいるが、
キックしたり、パンチしたり、
と普段やらないことをやると、結構なストレス発散になる。


そのクラスで一人、私が心の中で「サーシャ・コーエン」と呼ぶ
生徒が居る。
ご存知では無い方の為に、ちょっと補足すると、
サーシャ・コーエンは、アメリカのフィギュアスケート選手で、
ものすごい華奢なのだが、ジャンプ力・柔軟性・表現力、容姿、のどれもが、
多分世界一みたいな選手なのに、
いつも大舞台で、ジャンプを失敗しては、
2位、3位で終わってしまう不運な選手なのだ。


で、そのクラスの彼女は、まさにサーシャ並に超華奢で、
アメリカじゃちょっとお目にかからないくらいの華奢っぷりなのだが、
昔空手を習っていたそうで、
彼女のキックは物凄い。多分他にもスポーツをやっていると思う。
(私の予想は、サッカー)
美しいフォームから、物凄い重くて早いキックが飛んでくる。
私は防御用のクッション盾を持って、それを受けるのだが、
その細い体から発せられるキックは、かみそり系の早さで、
しっかりと標的をヒットする。
他に結構体重があって、という人のキックもかなり強力だが、
この「サーシャ」のキックの鋭さと重さとは、全然違う質の重さである。


一瞬、彼女みたいに、鋭くキック出来たらかっこいいなぁと、
空手道場の門を叩きそうになったが、
ここはアメリカ、いんちきくさい道場、
いえ、こちら流に書くと「Dojo」も山ほどあるので、
ほいほいとは行けそうにない。


妹が一時、ボクササイズに嵌ったと言っていたので、
そっち方面の方がいいかなぁと、
「キックしたり、パンチしたり」に、
ちょっぴり興味が出てきたこの頃の私。
黙々と走るとかより、そっちの方が、私の性にあってるかなぁと、
思ったり・・・・。
でも、たかだか1分くらい、スパーリングしただけで、
素手なんですが、フォーカスミット相手に)
手の甲に内出血作ってしまった私なのだが・・・・。


でも、それでも、クラスが終わった後は、
身体も結構動かしたな〜という感じもあるし、
程よく疲れて、いい感じである。
1週間の締めには、なかなかいいクラスだったりする。


ただ、難点は、色々細かい防御の技を習うのだが、
一度相方に、「ちょっとここ掴んで見て。今日習ったことのおさらいするから」
と、胸倉を掴まれた時の、技を試して見たら、
掴まれた手をねじりS字ロックは、手をねじる段階でねじれず、
喉元を突くのも、リーチが足りず、手を振り払うのも、
彼の握力が強くだめ。


相方のコメントが、「君、だめだね。弱すぎ。」
・・・基本の腕力からってことですかね・・・。
とほほ。
筋力トレーニング、もう少しまじめにやらないと、
と、思い直すこの頃。