ちゃきちゃきイヴォンヌ

今、ビジネス系のコンピューター情報システムのクラスを、
オンラインで取っている。
ビジネス系のお決まりなのが、「グループワーク」で、
とにかく、ビジネスと名の付くクラスのほとんどでは、
何かしらのグループでの作業が必ず要求される。
要は、リーダーシップであったり協調性を養うということらしいのだが、
オンラインでも当然これは行われる。


会社を立ち上げるという状況設定を与えられ、
会社の業務内容を考え、それに見合ったソフトウェア・ハードウェアの選定、
レイアウトその他をして、
最終的にどんな会社を興すのかという内容である。


私は女性ばかり5人のグループに割り当てされたのだが、
この中の一人、私が「ちゃきちゃきイヴォンヌ」と呼ぶ女性が、
物凄い。
とにかく物凄いリサーチパワーで、しかも仕事が速い。
そしてかなりの完璧主義者である。
何しろ、締め切りが数週間先であろうが、
「さぁ、始めましょう。私はこれをやりました。」
と課題が出たその日に、もう情報を持ってくる。
それはそれは有難いのだが、とにかくその情報量たるや、
一回プリントアウトを始めたら、軽く100pを超える量である。
一体、どこからそんな物を・・・・と思っていたのだが。
彼女のおかげで、最初のステップなんて、他のグループが、
おそらく1ページ足らずで終わったところ、
私達のドキュメントは、軽く10pを超えた。
たかだか、業務内容と、職務の割り当て、職務内容という課題でである。
おかげで、先生もかなり驚いたのか、50点満点の75点で帰ってきた。
それはとても有難いことだったが、
私の心配は、「この人もしかして、10やるところ100くらいやるタイプ?」
・・・その予想は半分当たっていた。
半分というのは、100やるタイプじゃなくて、多分1000くらいを、
締め切り1週間前に完成させないと、気が済まないタイプらしい。


現に、毎週提出する、個人で出すディスカッションクエスチョンの答えも、
彼女はもうセメスター終了分まで終わらせていた。


・・・暇なのかも・・・と思えるこの人。
とにかく、そのクラスのサイトへのオンラインの時間も長い、
リスポンスも早い。
そして、不眠症気味らしく、時間がとにかくたくさんあるらしい。


ここまで書くと、「かなりやる気があって、ありがたい人」なのだが、
ここで問題が・・・・。
とにかくこの人は早く、何でも終わらせたいのか、
人にも、「返事はまだか」
「これはやったか」「あれはまだか」ととにかく催促の連続なのである。
本人曰く、
「私は、土日以外に全てを終わらせたいので。」と言って、
日曜の締め切りだと、その前の月曜、火曜から、
下手すると、その前の週から、ばりばりである。
それが締め切りが数週間先でも、である。


私はステップ5、一番最後に今までの作業のまとめの部分で、
締め切りは12月上旬なのだが、
「今のこの(彼女にとっては)空いてる時間に、先に進めましょう」
という話になり、
「yorkyの配点が一番高い部分をやるのだから、ここは私達がサポートしなければ!」
と、燃えに燃えまくり、
「これが、私の担当したステップの要約とプレゼンテーション。」
と、早速、もう送りつけてきた。


正直言えば、私は他のクラスのこともあるので、
彼女のようにこれにかかりっきりというわけにはいかない。
現に、この前、忙しくて1日半、コメントをチェックしなかっただけで、
話は、私のステップを進めることになっており、
「私もぼちぼち始めたいんだけど、今他のクラスの試験も重なっているので、
それが終わったらゆっくりやろうと思ってて。」
と書こうものなら、
「もう、どこに行ったのかと思ってたのよ!忙しかっただけね!」
・・・そうです。忙しいを言い訳にしちゃいけないと思うけれど、
誰もが1ヶ月も先にある締め切りに向かって、
彼女のように全力投球できる状態ではないのだ、ということを、
ちょっとは理解してくれないかしら?と思う。


で、大抵、彼女が一番沢山リサーチをしているので、
大方のメンバーが、「それ、すごくいいね。」といって、
それにちょびっと付け足すと終わる状態なので、
確かに彼女のおかげで捗っていると言えばそうなのだが、
とにかく、物凄い「マイペース」っぷりに、やられそうである。


ちゃきちゃきイヴォンヌ、少しペースダウンしようよ、
と、誰か言ってくれないかなぁと、他力本願な私だったりする。