バックキャスティングという方法

アメリカに来た当初からずっと読んでいる、
通訳の枝広淳子さんという人の本がある。
この人は朝2時起きをして通訳の勉強をしたという本を書かれているのだが、
この方の本のコンセプトは、バックキャスティングという手法で、
自分の目標(それが例え不可能に見えるようなことでも)から、
そのために出来ることを考え、考え出した出来ることをするために、
更に出来ることを考え・・・・という、
いわば、ピラミッドの頂点から始めて、どんどん下に下りていくうちに、
今自分がすべきことが見えてくるという考え方である。
人というのは、今、目の前にあることについ物事終始しがちになるのだが、
彼女の手法は、全く逆で、
自分の目標から落とし込んでいくことで、
非現実的とも思えることでも、その目標に近づくために出来ることをすることで、
それを現実の物として実現できるということだ。


私は随分この手法にお世話になっていて、
海外での生活でも、自分の大まかな目標は判っていても、
そのために今自分がするべきことが、ぼやけそうになったりするたびに、
紙に書き出したり、本を読み直したりして、
自分に喝を入れている。


早起きするという発想も、
日頃、静かな時間がなかなか確保できないと感じていたのと、
元々短時間睡眠でも生きていける方なので、
わりと向いている気がする。
最近は、ちょっと体が疲れているのか、
朝起きるのがちょっと辛いのだが、
頑張って5時過ぎには起きるようにしている。
まだ学校もそれほど忙しくないので、起きる必要も無いといえば無いのだが、
朝、静かにコーヒーを飲んで、朝食を食べて、
ネットでニュースをチェックして、
やることリストを作って・・・という静かに過ごす時間が
大事だったりする。


時には、夜色々雑多なことをやり過ごしたくて、
ろうそくやお香を焚いてみたり、ヨガっぽいことをしてみたり。
これって、実は私がやりたかったことじゃない?
と思ったりもする。
この勢いで、写経でもしようかなぁと、最近、心頭滅却、邪念を払って、
自分の気持ちを清らかにしたいなぁと、思ったり。


これでも、少しは自分を上向きにする努力をしているつもり。