友達との会話で・・・

件のルームメイトの彼女Mとは、
なるべく当たり障り無く過ごす努力をしている。
というより、正確に言うと、こちらも学校が忙しいので、
構ってられない
と言うほうが正しいのだが、
いずれにせよ、ウィークデイは、私も学校から帰ると、
着替え→簡単に夕飯作り→それを持って地下に篭る
という生活だし、
あちらも、私が帰って来た数秒後には部屋に篭るので、
お互い接点はあまりない。
週末となると、そうは行かなくなるのだが、
こちらは相方もいるし、というので、ある程度間が持っている感じ。


でもである。階上から
カシャーン
という、食器の壊れる音がして、
相方が物を壊したかと、上がっていくと
Mが、物凄い勢いで片付けていた。
壊れていたのは、私のご飯茶碗なのだが、
まぁ、こっちで買った1ドル程度の安い食器なので、
それはどうでも良かった。
が、それを片付けているMはいらいらしながら、
うちのルームメイトに向けて、こう言ったのである。
「あの食器(私の茶碗類、お椀類が重ねてある)、後で下ろしてくれる?」
と、ぶんむくれて言った。
それは、「あの食器邪魔なのよ。何であんな風に重ねてあるわけ?」
という意味である。
自分の不注意(どうやら、他の食器をしまう際に、私の茶碗を落としたらしい)よりも、
それはそこにある物のせいらしい。
その場に居た私は、
「いいよ。私が片付けるし。」と、その食器の置き場を移動した。
それを片付けながら、ふと思った。
そういや、彼女、謝らなかったなぁ。


確かに、よく日本人は簡単に謝るって言われるけれど、
それってこういうことなのかしら??
と、ちょっと腑に落ちないまま、翌日になった。


正直、自分は悪くないと言いたいらしいMの態度に、
ちょっとむかついてしまった私は、
その件を、友達に今日話したのだが、
その際の彼女の言葉。


「それってさ〜ちょっと人間として、どうかと思う。
普通、人の物壊したら、ごめんなさい、でしょう。」

あぁ、何だかすごーくノーマルな意見を聞いて、
ほっとする私。
そうなのだ。
彼女の今までの経緯を振り返ると、
一事が万事、「だって、あの人が悪いから」
「だって、あれがあそこにあるから。」
全て、自分は悪くない、という主張から入るのである。


うーーーーん。
そういや、前に書いた
リビングで遭遇した時に、「ひぃっ!」と言われた話の時も、
こちらは、一応決まり文句で、
「あら?驚かせた?」と聞いたら、
"Yes, You scared me."
(ええ、あなたは私を驚かせたわ。)
と、もろに肯定されたんだった。
その後、
「まぁ、私もちょっと自分の世界に入ってて・・・。」
と言い訳してたけれど。


そういうことなのか〜。と妙に納得。
昔読んだ、本多勝一のエッセイに、
「アラブ人は、皿が割れると、『この皿は割れる運命にあった』と言って、
割った自分の非は認めない」
と書いてあったのを思い出した。


ということは、私のお茶碗も割れる運命にあったのかなぁ・・・・。