そこにはやはり、どこかに共通項

元来食いしん坊の私なので、いつもどっかで食べることを
考えている。
今日は、相方の友達の家に、
フットボールの試合を観戦しに行った。
最近は、日曜は相方はフットボール、私は宿題の日になっているので、
ばらばらの行動が多いのだが、
今日、私を友人宅まで呼び寄せたもの、それは、
「今日、ビンチャオ作るって。」
そう、それは米粉を水で溶いて、ウコンで色付けした生地をフライパンで焼き、
薄いオムレツのような様態のものに、豚ひき肉と玉ねぎを炒めたものと、
もやしが中に挟んであって、それをレタス、千切りきゅうり、バジルなどと共に、
にんにく入り甘酢と、ガーリックチリソースを添えて食べるのだが、
これがすごく美味しい。
野菜もたっぷり食べれるし、何とも言えない旨みがある料理なのだ。

直径20cmくらいのフライパンで焼いたビンチャオを、私は二つは食べられる。
この友人の奥さんはカンボジアの人。
ちなみに、このビンチャオは、カンボジア料理の紹介にも出てるが、
実はベトナム料理にもあるらしい。(バンハセオとも言う)


ということで、このビンチャオにつられて、
フットボール観戦に行ったのだが、ここで、普段なら
お皿に盛られたビンチャオをお箸で頂くのだが、
この日は、奥さんが、カンボジア式の食べ方を伝授してくれた。
それは、手で食べるのである。
一瞬、「え?」と思ったものの、お寿司を指で食べる民族の私ですもの、
出来ないはずは無いわというのと、
「やっぱり食べるなら現地式で。」というこだわりの元、
指で、そのビンチャオをちぎりながら食べるのに挑戦。
普段は、もう刻んであるレタスやバジルも、
大皿に盛られてサイドに置かれているので、
自分がちぎったビンチャオ(米粉パンケーキ部分ともやし豚肉の具を混ぜながら)
と、フレッシュのバジルを茎から外しながら、
スライスしたきゅうりと共に、やはり指でちぎったレタスにくるんで、ガーリック甘酢にガーリックチリソースを混ぜたのに、浸して口に放り込むのである。
焼肉をサンチュにくるんで食べるのにとても似ている。
そして、これがもう段違いで美味しい。
しかも、野菜がこれでもかと言うくらい食べられる。
レタスなど、小さなレタスの葉で8枚は食べた。
バジルも口に入れる毎に2〜3枚、きゅうりも多分、一本以上食べただろう。


相方や他のアメリカ人の皆さんは、きっとこれは真似できないのだろうが、
この辺がやはりアジア人の共通項?というか、
お箸で食べるより美味しい食べ方があるのだ、ということを理解できるのも、
どこかに共通する何かがあるのである。


アメリカに来て、特に私はカンボジアベトナムの料理が
予想以上に口に合うことに気づいたのだが、
これは、料理に関する考え方が似ているという点にあると思う。
醤油の代わりにナンプラー、しその代わりにバジル、
共通するところでは、長ネギやしょうがを使うところは一緒。
食べる食材も似ているし、要は味のコンセプトが似ているのだ。
出汁を魚介類や甲殻類から採ることも、一緒である。


とても驚いたのが、カンボジアベトナムでは味の素は
必須調味料の一つらしく、どの料理のレシピを聞いても、
大抵、「・・・で味の素をひとつまみ」というフレーズを聞く。
一応化学調味料は使わないことにしているので、
大抵私はその辺は、昆布でだしを取って、それに塩でごまかすのだが、
なかなか私が「美味しい!」と思った味にたどり着かないこともある。
おそるべし、旨み調味料。
一応、我が家にも買ってはあるものの、
相方にみつかると、「MSGは使わないでよ!」
(といいつつ、相方がうめーうめーと食べているカンボジア料理のほとんどに入っていると知って、かなりショックを受けていても、やっぱり食べてるのだが)
と言われるので、どうしてもあの味にたどり着けない時は、
こっそりと一つまみ入れてみたりする。


ということで、次はビンチャオに挑戦しようと思っている。
ちなみに、今日ごちそうになった家の奥さんのレシピによると、
ブンチャオの生地は、ビールで溶くとさらに美味しいのだそうだ。
いいことを聞いた。
早速、時間を見つけて研究に入ろうと思っている。