年の問題

「年齢なんて、たかが数字よ。」
と、よくこちらの人は言う。
何故こんな話になるのかというと、アメリカでは総じてアジア人は若く見られる。
それも、実年齢より遥かに若く。
ということで、私なんて、もう三十路を超えて数年経過しているのに、
未だに見た目は年齢不詳と言われている。
要は、言うことは妙にばばくさいが、見た目は若いってことらしい(笑)
なので、たまに、
「私ももう若くないし〜。」なんて話をすると、
「・・・って若いでしょ?」という話になり、
「私?多分、あなたが思ってるほど若くはないと思う。」
という会話で、私は年齢を暴露するのである。
大抵の人が、「いやお世辞じゃなくて、本当に驚いた。」と言う。
大抵の人が私をかなりの年下と思っているのである。
本当は、私がかなりの年上だというのにも関わらず。

日本では、まぁ年相応ってところだと思う。
思えば、昔は老け顔でませていたので、何をするにも
特に困ったこともなかった。


逆にこちらに来て、飲みに出かけて、
他の人は言われないのに、私だけ「ID見せて」と言われることも多い。
ちなみに、ペンシルバニアの飲酒年齢は21歳以上。
IDを見せろと言われるのは、結構一般的なことなので、
今ではあまり気にしないものの、
私のIDを見て、一瞬「へ?」という顔をされるのも、
こっちはどういうリアクションをしたらよいのか、来た当初はわからなかった。
「年齢って判らないわよね〜。」という変な言い訳と共に、
IDを返される。
まぁ、未成年がIDを偽装するにしても、30いくつにはしないものなので、
それ以上は追求されたことは無いけれど。


実は、今日もあるクラスのプロジェクトで一緒の人と
世間話をしていたら、年の話になり、私の年を言ってすごく驚かれた。
彼女は二人の子持ちだが、私より年下だった。
もうそんなことがあってもおかしくない年なのだが、
子育てと勉強に奔走している彼女を見ると、本当に頭が下がる。
私なんて、まだ勉強だけしてればいい身分だし。
仕事も始めたのでやっと人並みに忙しい気分になっているだけで。


こちらの人は早婚でバツイチ、もしくはシングルマザーの女性が多く、
大抵聞かれるのは「子供は?」である。
(年齢を言う前は、子供なんてまだまだ、というくらい若く見られる)
私の年で、未婚は非常に珍しいと思われる。
日本にいたら、「早く結婚しないと〜。」などと言われていたかも。
でも、不思議と私はこの年齢に満足しているので、あまり気にはしていないのだが。


それにしても、それでも若返り対策を講じているのは、
やっぱり自分が鏡の中で老けていくのは嫌だから。
腹筋しなくちゃなぁとか考えている。