そして夜は本を読む

最近は、この前日本に帰った時に、母親とぶらぶら本屋に行った際に買った
本を脳みそ休めにたまに読んでいる。
この前、風邪で昼寝三昧だった時は、
三谷幸喜のエッセイを読んだ。
この人の独特なドラマや映画を観て、馬鹿笑いをした記憶は数知れず。
きっと私のこのぴりぴりした脳みそを、笑いで吹き飛ばしてくれるはず、
と、読み始めると、これがおかしいのなんのって。
この人のこの感性ってすごいなぁと思うのである。
中でも、大学時代、当時の彼女に何か面白いことをしたくて、
インスタント証明写真のブースに篭り、
漫画風の吹き出しを紙で作り、(吹き出しにはクサイ台詞満載)
それを咥えて連続写真を撮ったら、その写真がいつまでたっても出てこない。
お金を損したことより、そんな恥ずかしい写真が他の人の目に触れたら、
と思うと、恐ろしくなり、ずっとそのブースの前に意味も無く
立ち続けたのだが、利用する人が来て、写真を撮って、
取り出し口から写真を持って行くたびに、
自分の漫画写真が出てくるのではとおびえていたというのである。


その「漫画の吹き出し」を咥えて写真を撮るという発想。
凡人の私には到底思いつかないアイディアだ。


その他にもお腹を抱えたエピソードが山のようにあるのだが、
こういう感性、私は大好きだ。
出来ないなぁと思う反面、そういう発想があるからこそ、
この人は、成功してるんだなぁと思う。
私は、こういう軽めなエッセイを気分直しに読むことが多く、
北杜夫とか、椎名誠原田宗典なんかも好きだ。
山田詠美のエッセイも欠かさず読んでいる。


そして全然路線が違うのだが、
今まで手をつけようと思いつつ、いつも断念していた
純文学もちょっと読んでみようと思い、買ってきたのが
三島由紀夫」(笑)。
何故かは判らないのだが、本屋でふと、
私の高校時代の同級生が、当時、
「私ね、今三島読んでるの。すごく不思議な感じ。」
と言っていたのを思い出したのだ。
思えば、とてもミステリアスな子だった。
そして、当時は私は森遥子や山田詠美、それと源氏物語関連を
読んでいて、何だかその子の純文学路線に憧れを持ったのだ。


ということで、その頭に浮かんだ同級生のコメントを元に、
三島の本を数冊買ってきた。
最近、読み始めたのだが、とにかく文体が美しい。
まさに「耽美文学」と言われる所以だなぁと思う。
他には、これまた全然違う路線で、
桐野夏生
この人も、前に一冊だけ読んだことがあって、
ドラマ化した作品も好きだった。
これは、小学校の頃、最初に読書にハマったのが、
ミステリーだった、というのがあり、
初心に戻る意味で買った。


まさに乱読。全然関連性のない作家ばかりなのだが、
こういう読書もありということで。