快適温度で暮らしたい・・・

我が家は、このセントラル冷暖房システムが普及するアメリカにして、
私が来るまでクーラーが無かったという、
近年稀に見る家だった。
がしかし、去年の夏、相方が膝の半月板と靭帯の再建手術をして、
自宅療養をした時、あまりの暑さと湿気に、
患部の裏側にあせもが出てしまったのを期に、
やっと小さいクーラーを、どこかから貰ってきた。
一階の居間に、それを取り付けた時の快適さと言ったらなかった。
本当に自分が痛い目に合わなければ、
こういう行動に出ないのも不思議だ。
がしかし、あまりに小さすぎて、一階全部を快適温度に出来るわけもなく、
各部屋、地下は未だに暑いままだ。


私は基本的に冷房は嫌いだ。
もともと寒がりのせいもあるが、
仕事していた頃、冷房ががんがんときいた室内に
ずっと立って居なければならず、
8時間もすれば、ひんやりと芯まで冷えた私が出来上がっていた。
夏場でもカイロを貼っていたくらい。
なので、その後、暑い外に出ると、「ぬるい」くらいの感覚しかなかった。
約1時間後にやっと「解凍」されてきて、暑いという感覚が戻るのだが、
そんなに長く外にいることも無く、
どこかの建物に入ると、また寒い思いをしていた。
相方と出会った頃、「私冷房嫌いなんだよね」と、言って、
相方も「俺も嫌い」と言っていた。


が、しかし、こっちの暑さは半端じゃなかった。
フロリダ並とは言わないが、何より湿気がすごい。
べたべたしてしまって、肌にまとわりつく服が気持ち悪いので、
必然的にとてもカジュアルな格好になる。
半袖よりもタンクトップやキャミソール、ジーンズよりショートパンツや
コットンなどの少しルーズ目のパンツや、ミニスカート。
いや、全室冷暖房完備ならば、もっときちんとした格好でも、
外に出ても、クーラーの効いた車に飛び込めば、まだ何とかなる。
でも、私の住んでいる家では、もう無理である。
一応、相方の名誉のために書いておくが、
決して貧乏のためにクーラーを入れてないのでは無い。
本当に彼は嫌いなのだ。暑いとビールが美味しく飲めると喜んでいる。


クーラーは要らないからせめてドライモード・・・と思ったら、
こちらのクーラー(というか、その小さなクーラー)にはドライモードは無い。
アメリカではどうやら、湿気対策という感覚があまり無いらしい。
敷き込みのカーペットは、なんとなくじとっとするし、
クローゼットの中も、じめじめしてる気がする。
しかも、ルームメイトは、雨が降ると
「いや〜いいねぇ。雨」と言って、
早々にクーラーを切って、ドアも窓も開け放す。
打ち水効果?と思ったが、
この湿気に嫌気が差している私は、
「勘弁してくれ〜」と思う、今日この頃。


元々日の入りにくい我が家の中を、
何とか快適に出来ないものか、と日中、
家の中をばたばた掃除していると、汗があごからしたたり落ちるのだ。
(いいダイエットになるかも・・・と、関係ないことを考えてたりもするのだが)
私も実際、アメリカの空気は乾燥している、と思っていた。
冬場は、特に乾燥が激しい。
なのに、この夏場の「湿潤」っぷりは、
昔習った「日本は温帯湿潤気候」という一文を彷彿させる。


クーラー嫌いだけど、クーラーが欲しい。
快適温度(普通の人よりちょっと高め)で暮らしたい。
寒がりな私にとって、クーラーがんがんの他の家は、
ちょっと困るんだが、(わがまま?)
何と快適温度を探す今日この頃である。