念願のFalling Water

今日は、お友達のEちゃんと一緒に、念願のFrank Lloyd Wright*1
設計の
Falling Water (日本では「落水荘」として知られているようですが)に
行ってきました。
ピッツバーグの南側にあるこの豪邸。滝の上に建てられた、
Wrightの秀作と言われる作品です。


何故、この小旅行が企画されたのかと言うと、私が以前エッセイの題材に
このWhightの「旧・帝国ホテル」の設計と、
それにまつわるエピソードを書いたこと、
そして、アートメジャーのEちゃんが、
以前授業でこのFalling Waterについて学んでいたことで、
お互いの興味が一致し、当初推定所要時間、片道5時間半にもめげずに、
日帰りを決行したのでした。
(うちの相方の一番好きな建築家でもあります。)


朝7時集合で気合を入れて向かったところ、道路も比較的空いていて、
朝食ブレイク込みで、4時間半で到着。
「おぉ〜すごいね。私達、ちゃんと来れたね!!」
(当初の心配ぶりが伺えるこのリアクション。
そうです。私達は本当にたどり着けるのか、
周囲の人には、すごく大変とばかり聞かされていて、
内心びくびくだったのです。
でも、Eちゃんの綿密なリサーチとドライビングで、
何の問題なく行けたのです!
ありがとう!Eちゃん!)


道中も、その緑の美しさに目を奪われていた私ですが、
Falling Water の表示から、中に入っていくと、
もう既に滝のそばまで来ていると感じるほどの、空気の澄み具合に
久しぶりの「天然マイナスイオン」を体中で感じます。
これまた、とても素敵な木製の5角形の形をしたビジターセンターに入ると、
ミュージアムショップ、カフェが、インフォメーションデスクを中心に、
広がる形になっていて、なんともこれがいい雰囲気です。
予定時間より早くついたので、数本早いツアーに入れてもらい、
そこから、どんどん森の奥の方へ進むと、そこには、
あの写真で見たのと同じ、滝の上に聳え立つFalling Water がありました。
ガイドの人について、いよいよこのお屋敷の中に・・・。
最初のリビングで既にため息。
敷石は全て自然の岩を使ってあり、その家具の配置、色合い、数々のオブジェ、
そして、要所要所に配置された、外の風景を取り込む窓、全てが無駄がなく、
そして一つ一つに意味を持たせてある、一つの芸術品を見る思いでした。


Wrightは、非常に日本の建築に傾倒したことでも良く知られており、
そのいたるところに、日本の匂いを感じさせる物が置かれていました。
あぁ、本当に何とも筆舌には尽くしがたいとはこのこと。
滝の音、窓から見える風景、
家を取り巻く岩を取り除くことではなく家の中に取り込むなど、
全てが一体となって、初めてこの家が完成するという、
まさに総合芸術。
そして、何より、あの川のせせらぎや滝の音、そしていたるところに
美しい緑が広がるこの光景。
昔行った、奥入瀬を思い出しました。


友人・家族がアメリカに来たら、
ぜひともご案内したい場所が出来ました。
まさに一見の価値ありです。
私は秋の紅葉の時期も絶対に行こうと思っています。


帰りは、もう二人で「よかったね。本当に素晴らしかったね」を連発して、
Eちゃんのだんな様に、おすしをご馳走になって帰ってきたのでした。
あぁ、なんて幸せな日だったんでしょう。

今日は、あの豪邸に住む夢を見て寝ることにします。
あぁ、感動。久しぶりにあんなに、興奮と感動をしました。


明日は、Aイチの手術の日。
頑張れ Aイチ!

*1:アメリカの世界的に有名な建築家。日本の旧・帝国ホテルを始め、公的施設の建築は元より、個人邸宅の設計も多く手がけた。現在一般公開されているものは少なく、Falling Water は、彼の代表作